運命の恋

□5微妙な距離とクリスマス
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「ところで....私もリズにプレゼントがあるんだけど....」

そこでルーピンがリズの首元と髪留めに視線を走らせて言葉を切った。

「それは誰かからのプレゼントかな?」

「髪飾りとネックレスのこと?」

「そうだね。誰からもらったのかな?」

「えっと...髪飾りはダンブルドア先生に」

リズはそこで言葉を切った。

「ネックレスは好きな人にもらったのかな?」

「えっ?それは違います!」

リズは慌てて否定した。

「でもその反応は男子からのプレゼントなんだね」

ルーピンは困った顔をしてから続けた。

「実はね、私のプレゼントもネックレスでね....

そのネックレスを外して私のをつけてくれるかい?」

ルーピンの言葉に、リズは外していいと言ったシリウスの言葉を思い出した。

「えっと...今日はずっとリーマスのをつけるのじゃだめ?

せっかくもらったし...交代でつけたい...です」

リズはシリウスが危険をおかして買ったのに悪い気がしてそう言えば、ルーピンは苦い顔をした。

「できれば私のだけをつけていてもらいたいんだけど...

それは我儘だったね」

そう言いながらルーピンはリズのつけていたネックレスを外して、プレゼントに用意したネックレスをリズの首元に飾った。

「似合ってるよ」

ルーピンは微笑むが、リズにはなんだか苦しそうな笑顔に見えて胸がぎゅっとなった。

「リーマス、ありがとう。

大切にするね」

「誰にもらったのかは聞いても教えてもらえないんだね?」

ルーピンは再度リズに問うた。

「ごめんなさい。今は言えなくて...

変わりにリーマスのお願い事を一つきくから許してもらえる?」

リズは申し訳なさそうに言った。

「それなら....明日の朝までずっとここにいてくれないかい?」

「そんなことでいいなら」

リズは微笑んだが、ルーピンは浮かない顔だ。

「リーマス?具合悪くなっちゃった?」

リズは様子のおかしいルーピンにそっと近ずいて顔を覗き込んだ。

ハッとしたルーピンが顔を上げればリズとの距離の近さに目を見開いた。

リズもあまりの近さに息を飲んだ。

そっとルーピンの手がリズの頬に伸びて、そっとルーピンの唇がリズの唇に触れた。

リズは何が起こったのかわからなかったが、一瞬の後にキスされたんだと理解して顔を真っ赤に染めた。

「リ、リ、リーマス....!?」

リズは床にペタンと座り込んでルーピンを見上げた。

思考が追いつかずに混乱するリズをルーピンは愛おしそうに見つめて、さっとリズを抱き上げた。

「リズ...」

ルーピンは優しくリズの名前を呼んでベッドに寝かせ、自分も横に寝転んだ。

「えっ....」

何コレとリズは慌てるが、ルーピンはそれ以上のことは何もしなかった。

リズをぎゅっと抱きしめて、どうやら眠る体制に入ったようだった。

"具合、悪かっただけ...よね?"

リズは深い意味なんてまかったんだと自分に言い聞かせて心臓を落ち着かせようとした。

"リーマスのキス...優しかった"

触れるだけのキスを思い出して、リズの心臓はまたドキドキと高鳴るのだった。




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