運命の恋

□3確信
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大広間へついてエリーの元へと向かうリズはゼエゼエと息を切らしていた。

「あらリズ、どうしたの?」

「職員室の.....帰りに、

フレッドとジョージに......捕まって、

.....ここまで、走らされた...のよ....」

テーブルに項垂れて、リズは途切れ途切れに答えた。

「あらまぁ。とりあえずお水をどうぞ」

エリーは可哀想にとリズを見ながら水を差し出した。

「あり、がと...」

リズは水を受け取り飲み干した。

「はぁ....」

「落ち着いた?」

「うん、ありがとう」

「そうだ、今日の空き時間は何をするの?」

「3年生の防衛術の見学。

その申請をしにいってたんだよ」

「あぁ、そっかー。

ちょっと宿題見てもらいたかったんだけどなー」

「宿題?多分夜なら時間あるけど...

それっていつまでのなの?」

「明日の薬草学の...」

エリーは項垂れた。

「エリー....それ、先週出たやつなんじゃ...」

「そ、そうよ?

だって私、苦手なんだもん!」

リズの呆れた目に、エリーは開き直って言った。

「夜だけで終わる?」

「わかんない....でも頑張ってみる。」

「後で参考になりそうな本教えるね。」

「ありがとー」

エリーは再度項垂れた。

「やっぱり、空き時間、見学やめて手伝おうか?」

いつになく元気のないエリーにリズは心配になって言った。

「ううん、いいの!

リズの勉強の邪魔はしたくないし、それに」

そこで言葉を切って、チラリと職員席の方を見遣って

「恋の邪魔もしたくないからね!」

そういつもの調子で言うのだった。

「え、あーうん。ありがとう?」

リズは戸惑いながらお礼を言った。

「エリーが大丈夫って言うならいいんだけど....」

リズは再度エリーに問いかけた。

「うん、頑張るから、夜は絶対手伝ってね!!」

「うん、もちろんだよ」

必死なエリーにリズは笑顔で約束するのだった。







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