一途な恋を黒犬と

□6問題を起こした黒犬
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全生徒が大広間に集められ、
大広間の扉という扉を閉めている最中、

「先生たち全員で城の中をくまなく捜索せねばならん」

そうダンブルドアが告げた。

「ということは、気の毒じゃが皆今夜はここに泊まることになろうの。

安全の為じゃ。

監督生は大広間の入り口を順に見張りに立ってもらおう。

主席の二人にここの指揮を任せる。

何かあればすぐにわしに知らせるように」

そうして最後に

「ゴーストをわしへの伝令に使うがよい」

そうダンブルドアはパーシーに付け加えて言った。

ダンブルドアは大広間を出て行く間際に杖を一振りし、テーブルとイスを壁際に寄せて、ふかふかの寝袋を床いっぱいに何百個も並べ

「ぐっすりおやすみ」

そう声をかけて出て行くのだった。

マリアも振り分けられた場所を捜索しに大広間を後にした。

3時頃に捜索を終え、大広間の様子を伺いに戻れば、パーシーとセブルスとダンブルドアが話し合っているところだった。

「ダンブルドア先生、私の受け持ち場所も何も見つかりませんでした」

「おおマリア、ご苦労じゃった。

やはりいつまでもぐずぐず残っているとは思っておらんかった」

「校長、ヤツがどうやって入ったか、何か思い当たることがおありですか?」

「セブルス、いろいろとあるが、どれもこれもありえないことでな」

「校長、先日の会話を覚えておいででしょうな。あー、一学期の始まった時の」

「いかにも」

「どうも内部の者の手引きなしには、ブラックが校内に入るのはほとんど不可能かと。

我輩はしかとご忠告申し上げました。校長が任命を」

「セブルスっ!」

マリアはセブルスの言葉に小声で、でも鋭く批難の声を上げた。

そんなマリアをダンブルドアは手で制して

「ブラックの手引きをした者がいるとは、わしは考えておらん」

この話は終わりとばかりに二の句を継げないきっぱりとした調子でダンブルドアはセブルスに言い、

「わしはディメンターたちに会いに行かねばならん。

捜索が終わったら知らせることになっておるのでな」

そう大広間を出て行こうとするダンブルドアをマリアは慌てて呼び止めた

「ダンブルドア先生、ディメンターたちとのお話の後で少しお時間よろしいですか?」

「かまわんよ。
校長室で待っておってくれ」

マリアが頷いたのを見てダンブルドアは足早に大広間を後にした。





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