一途な恋を黒犬と
□1約束
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マリアは家に帰宅した後に自室で、今日の出来事は本当になんだったのかと考え込んだ。
シリウスに確かめようにも居場所も知らないマリアはふくろう便を出そうにも出せずにいた。
「そうだ、とりあえずリリーに相談してみよう」
そう呟くと、マリアは便箋を取り出し、リリー宛の手紙を書き綴るのだった。
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親愛なるリリー・エバンズ様
卒業、おめでとう。
シリウスと二人にされた時に
「卒業したら俺のところに来ないか」
「予約だ。卒業すんの待ってる」
って言われたの。
婚約指輪っぽいリングの通ったネックレスももらったんだけど...
これって告白なのかな?
好きとか結婚して欲しいとか、そういうことは言われてなくて、どう捉えていいのかわからなくて手紙を書きました。
シリウスに聞こうにも居場所知らなくって。
私、どうしたらいいかな?
お返事待ってます。
マリア・シュルツ
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それから夏休み中にリリーから返事はなくて、マリアは夏休み中ずっと思い悩む羽目になってしまったのだった。
けれど新学期始まって早々にシリウスから手紙届いたのだった。
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親愛なるマリア・シュルツ様
エバンズがマリアから手紙をもらったとふくろう便を送ってきた。
会って話すとまた伝わりそうにないからここではっきり言う。
俺はマリアのことが好きだ。
....駅での事はプロポーズのつもりだった。
指輪もエンゲージリングだ。
もし俺のことを同じように思ってくれるなら、持っていて欲しい。
マリアが卒業するのを待っていてもいいか?
追伸:
事情があってそうそう手紙を出せない。
すまないが返事は手紙を届けたフクロウに渡してくれ。
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手紙を読んで、マリアはシリウスらしいとクスリと笑った。
そして返事には
シリウスの事が好きな事、卒業までにシリウスに釣り合うくらいの魔女になること、待っててくれたら嬉しい事を綴って、その手紙と一緒に大切にしていた守護の呪文のかかった石のついたネックレスを封筒に入れた。
そうしてシリウスのフクロウに手紙を託すのだった。
これが二人の約束。
マリアがホグワーツ3年生13歳の時のことだ。
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