巻島
□シャッターを押して
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翌日、意を決して3年生の教室のある階へ向かった。
上級生の中に下級生がいると目立つもので、先輩方の視線が少し痛い。
「緑、緑の髪...」
小さくブツブツ言いながら教室を覗いていく。
「おい、そこの下級生」
そう後ろから呼び止められて流石に雪乃もびくりとした。
振り返れば大柄な先輩。
「私ですか?」
「おぉ、そうだ。
緑の髪とかブツブツ言ってたみてぇだが。
探してんのか?」
「え、あ。
そうですよ、緑の髪の..多分、先輩を」
ご存知なんですか?と尋ねれば
「ああ、知ってるぞ」
「是非ともお名前とクラスを教えてください!」
そう雪乃は目の前の先輩に詰め寄っていた。
「おまえ.....まあいいか。
連れてってやるよ」
「ありがとうございます!」
雪乃は先輩の後について緑の髪の人を目指すのだった。
コイツ巻島になんの用だ?
そう思いながら田所は雪乃を先導するのだった。
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