巻島

□あなたの声
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高校生らしくファミレスで夕飯を終え、オレは篠宮っちを送るために、二人で並んで歩いている。

アーなんかあれだ、まだ篠宮っちといたいっショ。

横にいる篠宮っちの様子を見れば、篠宮っちも何故かそわそわしていて、オレと同じなんじゃないかという思いにとらわれ

「ちょっと寄っていくっショ」

そう口走っていた。

「うん」

そうすぐに返事をくれた篠宮っちは嬉しそうで、勘違いしそうになる。

そこでオレの頭の中には昼間の田所っちの「告白しろ」という言葉が頭の中を木霊するのだった。


公園というベタな寄り道場所に、内心苦笑しながらオレは篠宮っちをベンチに促した。

「なんか飲むか?」

「あ、んと。じゃあココアを」

自販機がガコンと音を鳴らしてココアを放り出した。

「ん...」

「あ、ありがとう」

何か言いたそうにして、篠宮っちは飲み込んだようだった。

「気にしなくていいっショ」

そう苦笑すれば、

「だって、さっきも奢ってもらっちゃったのに...」

「オレが誘ったんだからいいんだヨ」

そうさっき言ったことをもう一度言えば、

「うん」

と一応は返事してくれたが、納得はしていないようで

「クハっ、篠宮っちは結構頑固っショ」

「だ、だって...なんか悪いから。

そ、そうだ!じゃあ何かお礼をしたいな」

そんなことを言い出す篠宮っちに、
じゃあ篠宮っちの手作り弁当が食べたいと伝えれば

えっ⁉と慌てる篠宮っち。

それがなんだか面白くて、オレはクハハと笑って言った。


「楽しみにしてるショ」






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