巻島

□あなたの声
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部活終わりに田所っちに残れと言われて、田所っちを待っていたオレだったが、田所っちは一向に来ない。

と、ドアが開いて、田所っちだと思ったオレは

「田所っち、遅いっ.....ショ⁉」

と、そこにいたのは篠宮っちだった。

「ま、巻島くん⁉」

驚いた。

多分化粧をしていて、髪型も違う。

めちゃくちゃカワイイ。

と、そこに田所っちからの電話。

「よぉ巻島」

「田所っち、今どこっショ⁉」

「あ?家だ」

「ハ...?」

「篠宮来ただろ?
ま、夕飯にでも誘ってやるとかしろよな」

そう言って電話が切れた。

オイオイ、まじかヨ
難易度高すぎっショ‼
オレは内心叫んだ。

「巻島くん?田所くんから?」

「あぁ..」

「あの、私、田所くんに呼ばれてたんだけど...どこにいるって?」

「家っショ...」

「へっ!?お家なの?」

コクリと頷いてやれば、篠宮っちは混乱しているようだった。

「アー、その、篠宮っち?」

「な、なに?巻島くん」

「....飯でも食べに行かないか?
その、嫌じゃなければだけどよ..」

そう言えば、篠宮っちは目を大きく見開いて驚いているようだった。

ま、まァ誘ったことなんてなかったしな。

驚きから回復したのか、

「......う、うん!行きたいな」

そう満面の笑みと一緒に返ってきた答えに、オレは内心でガッツポーズをするのだった。





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