巻島
□あなたの声
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なんだろうなー、今日はすごくいい日。
もう今日は何もないと思うけど、それでも心は浮き足立っていて雪乃はウキウキと部室へと向かった。
「お、篠宮。早いな」
「そういう田所くんも早いね〜」
「まあな。
そういやぁ篠宮、お前巻島に告白しないのか?」
「えっ⁉」
「お前、巻島のこと好きなんだろ?」
「な、な、なんで...」
「いや、分かりやすいだろ、お前」
「巻島くんは...」
「あいつは気づいちゃいねーよ。
金城とか手嶋たちは気づいてると思うぜ」
そう言って笑う田所くん。
知られていた恥ずかしさと驚きで一瞬呆然としていると
「で、どうなんだよ?」
と田所くん。
「む、無理だよ!
だって巻島くん私のことそういう風に見てないと思うし..」
「たくっ、めんどくせー」
そんな言い方しなくてもと思う。
「手ぇ貸してやるよ」
「え?」
「見てるこっちが焦れったいんだよ」
「まぁ任せておけ」
なんていう田所くんが一体何をするのかと、期待と不安でいっぱいなんですけど。
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