シリウスブラック

□いつのまにか君が好き
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あれからシリウスはというと、ルナが拍子抜けするほど態度はいたって普通だった。

「普通にって言ってたもんね..」

でも、とルナは思っていた。

今までと明らかに違うのだ。

勉強していればコーヒーを持ってきてくれて、食事の時は必ずすぐそばの席。

他愛ない話をする時間も増えていたのに最近は、その頻度も少ない。

席だって、一番遠いところに座ることが多い。

ルナはギュッとなった胸を押さえた。

あれからシリウスをどう思っているのか、考えて考えて睡眠不足の日が出てくるほど考えているのに、ルナは答えが出せないでいた。

「やぁルナ」

「リ、リーマス⁉
今日帰ってくるんだったの?」

「あれ?言っていなかったかな?」

「うん....」

「その様子だと、まだ答えが出ていないようだね」

リーマスの問いかけにルナはコクリと頷いた。

「考えても考えてもわからないの。

ホグワーツの宿題より遥かに難しい..」

「ははっ、そうかい?

そんなことを言うのはルナくらいじゃないかな?」

リーマスは笑って言った。

「それじゃあヒントをあげよう。

もし、シリウスがルナ以外の女性と楽しそうに話していたら?

もしシリウスがルナではない女性の方を気にかけて側にいようとしたら?

君はどう思う?」

「私....」

ルナは想像して、ギュッと苦しくなった胸を押さえ

「私.....苦しい......」

そう呟いた。

「それが答えだと思うよルナ

その感情は、私には抱かないはずだ」

ルナはシリウスで思い浮かべた景色をリーマスに入れ替えてみた。

「.........」

先ほどの苦しさは無く、むしろ微笑ましい気がしていた。

他の人でいくら試そうが、シリウスのようになることは無かった。

「そっか....うん。

ありがとう、リーマス」

ルナはすっきりとした表情でリーマスに微笑んだ。

「さあ、じゃあ行っておいで」

リーマスの言葉に頷いて、ルナはシリウスを探しに行くのだった。

「全く、世話がやける」

そう親友を思い浮かべながら、リーマスは口調とは裏腹に、なんとも微笑ましい顔で##NAME1の背を見送るのだった。





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