シリウスブラック

□いつのまにか君が好き
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ルナはリーマスの言葉に思考回路が止まった。

「ところでシリウス、君、いつからルナが好きなんだい?」

小さな疑問符を口にした私は、冗談かとリーマスを見た。

けれど

「で、どうなんだい?

さっきから君がピリピリしていて、折角のチョコが美味しく感じなかったんだよ」

と笑顔で言うリーマスに、なるほどリーマスは怒っているのかとそれだけ納得し、ルナは考えるのを辞めた。

だってあり得ないと思ったからだ。

シリウスが私をなんて...。

けれど気がついたらリーマスがいなくて、シリウスと二人きり。

ルナは否応なく顔が火てるのを感じた。

俯いていたルナにシリウスが言葉を紡いだ。

「ルナ....リーマスの言った通り、私は君のことが好きだ」

その言葉にさっきのはやはり冗談や聞き間違いではなかったのだと認識して、さらに頬に熱が集まるのがわかってルナは顔があげられなくなった。

ルナが黙っていると

「私と君とでは歳も親子ほど離れてるし、ついこの前まで私はアズカバンの囚人だった脱獄犯だ。

...私が恋愛対象にならないだろうことくらいはわかってる。

聞かなかったことにして、また明日から普通に過ごしてくれないか?」

そんなシリウスの声がルナの耳に届いた。

"聞かなかったことにって...無かったことにってこと?"

ルナはそっと顔を上げてシリウスの様子をチラリと見た。

悲しそうな諦めたようなそれでいて優しく見つめてくるシリウスにルナは胸が苦しくなった。

「どうしてシリウスはいつも気にしなくていいことを気にするの?」

ルナは小さく呟いた

「アズカバンにいたこととか...」

「事実だろう?私があそこにいたというのは」

「で、でも無実だった。

何も悪いことなんてしてない..でしょ?

そ、それに...歳とかも」

モゴモゴと言えば

「私のいいように勘違いしそうだ」

そう言ってシリウスは苦笑いを浮かべて、気を使わなくてもいいさと言って部屋を出て行こうとした。

「えっ、ま、待って。まだ...」

そう、言うことも決まってないのに呼び止めてからルナは戸惑った。

シリウスはそんなルナを見て少し困った顔をして

「本当に気にしなくていい。

さぁ、リーマスを呼んでくるから
またティータイムを楽しむといい」

そう言って微笑んで今度こそ部屋を出ていくのだった。

シリウスの背を見送ったルナは、胸がキュッと苦しくなったのを感じて

「私....シリウスのことどう思ってるんだろう...」

そうポツリと呟いたのだった。





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