運命の恋

□8突然の来訪者
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翌日の夕方、なんの知らせもなくリズの家にダンブルドアが訪れた。

研究所にいたリズとシリウスは、ウィンキーに呼ばれて慌てて家のリビングへと駆け込んだ。

「ダンブルドア先生っ!?」

「おぉ、リズにシリウス。

元気じゃったかな?」

「え、はい...元気ですけど...」

「シリウスから手紙をもらっての」

その言葉にリズはバッとシリウスを振り返った。

「あー、言おうと思ってたんだが...」

と気まずそうに頬をかくシリウス。

リズはため息をついてダンブルドアに向きなおった。

「知っていたらお菓子でも用意していたのに...」

「それは残念じゃの。

して、リズが騎士団に入りたいという話だが...」

ダンブルドアは一度言葉を切ってリズを見つめた。

「許可しよう」

「本当、ですか?」

リズは驚いて聞き返した。

「いくつかの条件付きでじゃがの」

ダンブルドアは髭を撫でながら続けた。

「まず第一に、この施設と研究所とこの家の場所を隠す。

よって戦いが終わるまでは施設再開はできん。

第二に研究所の暖炉とブラック家の暖炉を結ぶ。

それ以外には繋げないようになる。

家や研究所も同じじゃ。

行き来できる場所は限られ、部外者が入れんようにさせてもらう。

第三に実戦の訓練をしてもらう。

もしもの時に身を守るためじゃ。

成績は良くとも実戦の経験は無いからのう」

ダンブルドアはリズを見つめた。

「この条件を受け入れられるならば許可しよう」

「構いません。

研究は続けていいんですよね?」

「もちろんじゃ。

それとリーマスに脱狼薬を作ることも忘れんでもらいたい。

セブルスには色々動いてもらわなければならぬからのう」

「スネイプ先生も騎士団員なんですね」

「そうじゃ。

他のメンバーも本部の会議の時に紹介しよう」

そう言ってダンブルドアはシリウスに向きなおった。

「本当に場所を借りていいんじゃな?」

「はい」

「そうか...そうか」

ダンブルドアは頷いてから、早速リズの家、施設、研究所に魔法をかけ、部外者に見つからないように魔法をかけた。

ダンブルドアは次に暖炉へ取り掛かっていたが、リズはウィンキーに状況を説明する為にその場を離れた。

「ウィンキー」

「わかっておりますリズ様」

「この場所が騎士団員以外に知られるのは良く無いの。

危険になるかもしれないし...だから」

「いいえ、リズ様。

私めはここでリズ様のお世話をいたします。」

「だけど...」

「しもべ妖精はそこらの魔法使いに負けたりはしません」

ウィンキーから見える強い意志にリズは頷いた。

「ありがとう、ウィンキー。

これからもよろしくね」

リズは微笑んでウィンキーに手を差し出した。





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