巻島

□巻島ss
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流星群


「なぁ尽八。星といったら誰を思い浮かべる?」

「新開、なんだ急に」

「いやさ、流星群が見れるってニュースになってるだろう?」

「そういえば女子達も騒いでいたか」

「そう、それでだよ尽八。
おめさんなら誰を思い浮かべる?」

「うむ。
星.......スター!

スターといえばオレしかいないではないか!新開!」

と、ここで始まったいつものを無視して、新開は話を雪乃に振った。

「雪乃、おめさんは?」

「私?私は....巻島くんかな」

「総北のピークスパイダーかい?」

「うん、そう」

「何?巻ちゃん⁉巻ちゃんだと?」

巻島の名前に反応した東堂が割り込んできた。

「巻ちゃんはライバルではあるが、スターとは言えんよ。
なにせ笑顔がなっとらんからな!」

スターには笑顔が必須だ!

とか言いながらまた何か語り出す東堂を無視して、新開と雪乃は話を続けた。

「ほら、誕生日が7月7日なのよ」

「へぇそれは」

「7月7日といえば七夕!

七夕って言ったら天の川でしょ?

ほら、星といえば巻島くんだよ。
ね?」

「なるほどね、確かにな」








「って会話を今日したの」

「な、なんか恥ずいっショ..」

「そう?

それで巻島くんの声が聞きたくなって...

本当はね、会いに行こうかと思ったんだけど」

そう雪乃が言えば間を置かずに

「今から行くっショ、会いに」

そう電話越しに聞こえた巻島の声に雪乃は

「えっ?」

と驚いた声をあげる

「会いに行くからよ、泊めてくれるか?」

「う、うん、もちろん。でも...」

明日も練習でしょ?と続けようとした雪乃の言葉に

「明日、急にオフになっちまってよ。

オレも雪乃に会いたいし、いいっショ?」

「うん!嬉しい。待ってるね!」

「あぁ。
流星群、一緒に見るっショ!」

そう言って切れた電話を見つめて雪乃は微笑んだ。



私の中で、星といったら巻島くん。

これはずーっと変わらなそう。

だって流星群を二人で一緒に見れたら最高の思い出になるはずだから。







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