巻島

□巻島ss
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デート




「部活休みなんて珍しいよね」

久しぶりじゃない?と雪乃は言った。

「インハイ前だから仕方ないっショ」

「うん、今年こそ優勝目指してるもんね」

「あァ、総北が頂上(テッペン)取るっショ」

「うん、頑張ってね」

そう言って微笑んだ雪乃は、そう言えばと話し始めた。

「この間、鳴子くんと今泉くんが自主練してたんだけど...

二人ともお互いに自主練してるの言うなって言いながら学校に向かってったんだよね」

「クハハっ....あの二人は負けず嫌いっショ」

「ね。
でも良かったね、

いい後輩が入ってきて」

「あァ」

「これで東堂くんと決着がつけられるもんね」

そう言って微笑んだ雪乃に巻島は、たまらなくなって抱きしめようとしたら

「あ、あれハコガクの新開くんじゃない?」

そう言って“おーい”と手を降り出しそうな雪乃に

巻島は慌てて雪乃の視界を手で覆い

「今はデート中っショ。

だから..他の男なんて見るなヨ」

そう耳元で囁いた。

雪乃は顔を真っ赤にして言った

「うん、裕介だけ見てるね」

「..ショっ」

その後、手を繋いで街中を歩く二人が、新開と荒北に目撃されて、翌日
巻島の元に東堂からの電話がしつこく鳴り響いたとか。


「巻ちゃん!今度はこの箱学イチの美形のオレとデートを」
「しつこいっショ...」





お題 確かに恋だった 様より
end
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