憧れと恋心

□憧れと
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人は、自分にないものを持っている者に憧れの念を抱く。そう何かの本で読んだ。




少なくとも俺は、憧れの念を抱く。


憧れと恋心




「おい、生田」
「あ?」


自分の世界に入っていた俺を石川が、呼び戻す。
愛嬌のある顔と雰囲気。彼は、クラスのムードメーカー的、存在で暗い俺とは正反対の人間だ。

そんな彼と俺は、小学校彼の付き合いだ。



呼びかけるような目を向ける石川に俺は思わず不機嫌な表情を浮かべて彼の目を見る。
本当は、そんな素っ気無い態度を取りたくないのに……。




けれど、俺にない物を沢山持っている彼が時折、無性に腹が立たしく思う。
それと同じくらい、彼を好いているのだけれど…。
 
 

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