甘い夢を

□君からの印
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俺は…
ただ一人を愛す









『Hi、ヨハン!!元気ないな?』


『あぁ…ジム、おはよう。』


俺はちょっと頬を上げて振り返った。
笑ってない笑顔。
ジムは真剣そうな目で俺を見下ろす。


『何かあったのか?』


『うん…ちょっと』


切なそうな顔をするヨハン。
こんな時、ヨハンが誰のことを考えているか俺には分かった。
が、あえて名前を出さない。


『恋、か。』


『え?何、ジム?』


きょとんとした顔で問う。
なんて可愛らしい顔だろう…


『俺だったら…』


『ん?』


『俺だったら、You を愛せるのに。』


『え、ちょっとジム!?』


『ヨハン…』


気づいた時にはヨハンを抱きしめていた。
首に口づける。

『ぅっ、ジ…ム…』

ああ、なんて気持ちいいんだろう…





口を離すとヨハンの顔が赤くなっているのに気がついた。
俺は背中をポンと押してあげる。


『頑張れ…』


そう言って俺は去った。
うずくまったヨハンを独りにして。
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