黒バス
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『H i!久しぶりだね、元気だったかい?』
『氷室…さ、ん?』
『うん。どうした、そんなに震えて?』
『だって、その…』
途端にドアが開き、見覚えのある人が入ってきた。
『おい、タツヤ。話っていったい……んな!?何してんだテメーら!!!』
ただいま氷室さんに抱き締められております。
帰国子女組→ヒロイン
『人んちで何してんだタツヤ!!!』
『やぁ、タイガ。相変わらず綺麗な部屋だね』
『マネージャーを連れてこいっていうから俺の家に呼んだのに…来て早々これは……』
『アメリカでハグは挨拶だろ?こっちでは慣れないみたいだがな』
『ならやるなよ!!!』
火神君から用があるってきいて家を訪ねたら氷室さんがいて。
言われるがままに部屋に入ったらこの状態。
『で、なんの用だよ?』
『そうだった、タイガ。この子、俺にくれ』
突然の言葉にブウゥゥウ!と噴く火神。
この言葉には私もびっくり。
『いきなりなんだよッ!』
『この前、君に一目惚れしちゃってさ。もし彼氏いないなら俺と付き合わない?』
『俺の話を聞けーーー!』
ウインクする氷室に勢いよくツッこむ火神。
抱きしめられている私をを無理矢理彼から引き剥がし、今度は火神くんの胸の中に。
『こいつはやれねーんだよ……』
小さく呟く彼に私は今まで感じたことないくらい心臓が跳ねた。
へーと氷室がニヤニヤと笑う。
『俺も負けないよ、タイガ』
『『!!?』』
そう言うと今度は私の頬にキスをする氷室さん。
突然のことで恥ずかしくなり顔が真っ赤になる。
火神のツッコみはさらにヒートアップし私を背後に隠し、氷室を威嚇していた。
“すみません、私は物じゃないです”とか
“私の意見も聞いてくださいー!”とか
言えたら場は変わったのかもしれないけど、
臆病な私はただ彼らの口論を聞いているだけだった。