単話
□せめて
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「兄さん?…」
今日はいつもと違う
俺を押し倒して見下ろしたまま、動かない
なんだろう……?
「!」
小龍は小狼の髪に触れ、頭を撫でた
感触を確かめるかのようにゆっくりと
だが一度だけ
「どう、したの?なんか、変だよ?兄さん」
小龍は黙ったまま、今度は頬を撫でた
そして
「ちょっ、何して!!…」
小龍は小狼の服のボタンを外し始めた
そして、暴れだした小狼の両手を頭の上に片手で押さえつける
「にい、さんっ」
それでも小狼はもがき続けるが、何の意味も成さずだんだん肌が見えてきた
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