単話
□せめて
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思えばいつもそうだ
気が付けば押し倒されたりして、からかわれていた
隙あらば、いつも兄さんは俺の身体まで狙っているようだった
けど
「風呂一緒に入るか」
「今日は一緒に寝よ?」
からかいまじりにそう言って
「うん。…えぇ!?」とその言葉の意味に気付くと
「冗談だよ」
そう言って
兄さんは笑うだけだった
それだけだった
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