華迪
□隊舎
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3.隊舎
「ね、どうだった?」
素晴らしい笑顔で黒鋼に聞いてきたのはファイ
黒鋼をあの店へ誘った張本人
「あぁ?」
に袖を通しながら不機嫌丸出しで黒鋼は聞き返した
「だから、黒様のお相手の子」
「どうもねぇよ。って、どういうつもりだてめぇ」
「ん?」
「俺がああいうとこ嫌いだって知ってんだろ」
「ん〜、たまにはいいでしょ」
絶対に何か裏がある
どうせろくでもねぇことだろうが
「また行こーね♪」
「はぁ!?てめぇ1人で行け!!!」
着替えの終わった黒鋼は木刀を持つと部屋から出て行った
「………あの子にはまた、会ってもらうよ」
ポツリと
1人ファイは呟いた
必然か運命か
その出逢いの先に幸せがあればと
「……黒様、助けてあげてね」
願うように、見えない背中に言った
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