DEATH

□near対策
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「ロジャー、
大変です。
メロがついにおかしく
なりましたよ」

俺は本当に
ロジャーのもとに
連れて行かれた。


「おや、ニア。
メロがおかしいんですか?」

ロジャーは真剣だ。

まずいぞ。

ややこしくなるぞ。

こうなったら...

「ロジャー、
勘違いだ。
気にするな。じゃ」

俺は逃げ出した。

なんでこうなるんだ。

俺は今日、
ニアを連れ出すために
がんばってたのに。

逆だろ。
これじゃあ。


「メロ、
逃がしませんよ。」

「げ、
ニアっ」



......え!?ニア......?


ニアが
ニアが
廊下を走ってらっしゃる!!


「おまえっ
どうしたんだよ。」

まだ2人で走り続ける。

「メロのが
うつりました。」

ニアは未だに
廊下を走り続けている。

いつも
部屋にこもっている奴が
なんでこんなに
速いんだ....。


廊下のつきあたり、
ニアの部屋の前で
俺たちは
立ち止まった。


「はあはあ」

なんだこれ.....
意味わかんね



「ふふ」

思わず吹き出した。


「メロ、
何ですかこの
ありさまはっ ふ」

ニアも笑っていた。

あの無表情のニアが。


「ニア
笑うとキモい。」

「うるさいです。
あなたは
笑わなくても
キモいです。」

「わるかったな。」


いつもの
言い合いが戻ってきた。



おれたちは
ライバルで
喧嘩仲間で
意地の張り合いしてた方が
似合ってるな、ニア。


「メロ。」

「あ?」

「外出するのというのも
悪くないかも知れませんね。」

メロはそういうと
自分の部屋の
扉を閉めた。




「なんだそりゃ」




夕日が
扉に陰をつくっていた。
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