Fate

□大きな一歩
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「よぉ生徒会」

由衣「!?は、はい」


三年の先輩…
全く気付かなかった。
この学園では珍しくガラが悪くて有名なんだよね、この人…
名前は何ていったっけ…


「おい、聞きてぇことがあんだよ」

由衣「はい、」

颯太「どうかしましたか?」

由衣「も、森山くん!」


小声で「大丈夫?」と聞いてくれる。
気がつけばいつもの穏やかな笑顔があった。


颯太「先輩?」

「賞品のことだ。ありゃあマジの話なんだな?」

颯太「まぁ、そうっすね」

「ハッ、そうかよ。オイそこの女!」

由衣「えっ、は、はい」

「俺が勝った暁にはテメーを指名してやるよ。文句ねーよなぁ!?」

由衣「わ、私…?」


そう言って空になった空き缶を投げ捨て、去っていく先輩。
そんな…何でうちが。


颯太「上原さん」

由衣「どうしよう…森山くん。あの人がほんとに勝っちゃったら…」

颯太「…大丈夫、勝たないよ」


根拠のない台詞。
だけど、森山くんの言葉はすべて真実に聞こえてくるから不思議。
心を穏やかにしてくれる。





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