03/08の日記
20:40
小ネタ(ハルヒ
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CPなし。
なんとなくつらつらと。
いつものように長い終学活を終えた僕が部室に赴くと、
「有り得ないわっ!」
という涼宮さんの怒声が聞こえた。
どうやら頗る機嫌が悪いらしい。
これは閉鎖空間発生も間近だろうと、僕は携帯を取り出して団活欠席の旨を涼宮さんに…
「あぁ、全く有り得んな!」
メール送信する前に聞こえたまさかの叫び声に、思わず携帯を取り落とした。
声の主はキョン君だ。
それ自体は、SOS団において涼宮さんと意見を衝突させるのはキョン君位しか居ないのだから納得できる。
しかし、そんな彼が涼宮さんに同意するどころか一緒になって騒ぎ立てるなんて!
「どうなさったんですか?」
好奇心に負けた僕は、気付けば部室の戸を開けていた。
あ、古泉君と僕に反応する涼宮さんは…
不機嫌というよりは、何と言うか楽しんでいる風に見える。
朝比奈さんはオロオロしてはいる物の、これなら閉鎖空間は発生しないかも知れないなと、僕は定位置であるキョン君の向かいの席に移動して。
「聞いてよ古泉君!」
そのタイミングで僕に話を振った涼宮さんは、毎回の事ながら実に唐突な事を言い出した。
「男女平等なんてまやかしなのよ!」
……はい?
「それは、どういった…?」
説明なしでは反応の返しようもなく、僕は涼宮さんに説明を求める。
待ってましたとばかりに口を開いた涼宮さんは、
「こないだニュースで"女性社員が役職についてる率は男性の20%"って話がやってたのよね。それってどこも平等じゃないじゃない!?」
はぁ、まぁ確かに…
「他にも雇用機会だとか何とかでいまだ日本は男尊女卑だーって言ったのよ。そしたらキョンが…」
「女尊男卑な事だって山ほどあるだろうよ」
顔を背けたままのキョン君は、
「食いモンやゲーセンや旅行なんかは女ばっかサービスされんだろ。不公平以外のなんだってんだ」
それもまた納得せざるを得ないけれど…
何だか例えの部分でキョン君と涼宮さんの思考スケールの差が見える気がする。
…ともかく、涼宮さんはキョン君の言い分に納得したんだろう。
「だからね、どっちも今はフェアじゃあないのよ。どっこも平等じゃないの!なのに男女平等を唄うなんて有り得ないと思わない!?」
「…はぁ」
同意を求められて、僕は柔らかく頷いた。
イエスマンだからというより、今回は気圧されてといった意味合いが強い。
…余裕を持って接する事が出来ていたのは、涼宮さんの圧力をキョン君がいくらか減速してくれていたからなんだなぁ…
何だか霧消にキョン君に感謝したくなってきた。
多少閉鎖空間発生させてもいいです、今からもストッパーお願いします。
そんな僕の願いは届かず、
「どうすればちゃんと平等になるのかしら…」
「男もサービス受けられるようにしてだな…」
「同性愛ってくくりも消えるわよね」
「まぁ平等なんだからそうだろ」
なんて妙な事を考え出した2人を止める方法は僕にはなく。
長門さんに視線を送れば、長門さんは小さく横に首を振った。
…明日世界がどうなっていても、僕はもう驚きませんよ!
…だからって両性有具になるのは予想外なんですけど。
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