鋼鉄の間

□白きベールの下で
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「こぉらぁ〜!何やってんだお前ら、遅刻だろ!」

見えざる戦いを終わらせたのは、凌統のその一声だった。

「ったくもう、おれは先に出るからな!戸締まりはちゃんとしとけよ!」
『え。』

期せずして、甘寧と姜維の声がハモる。

「ま、待て凌統!俺も…」
「僕ももう出ます!」


慌てて凌統を追いかける二人の視線が、一瞬火花を散らす。

(今日は引き分け…でも、明日は僕が勝ちます!)
(望むところだ…!受けてたとう!)

青空に浮かぶ白いベールのような雲の下。男たちの戦いは明日も続く。

  


凌統の日記

まったく、二人ともしっかりしてるようでどっか抜けてるんだよなあ。
本当、手のかかるダンナと弟だぜ。

やっぱりおれがついててやんなきゃな!




       



  
 
 
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