もう一つのオレンジ

□壱 手にした力
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・・・なに?

なにがおこった?




バケ・・・・モノ?





ボーっとする視界

ズキズキする頭

流れる血



親父が背中から血を流して倒れた。

それから・・・

それから・・・

話が進むのが早すぎて私は

ついていけなかった。



そんな私の

目の前には









みたことのない”バケモノ”











サカナみたいな顔

2階建てくらいある大きな体

でかい手

でかい脚・・・



とにかくこんなもの

今までに見たこともなくて・・・






いや

一度だけ見たことあるか・・・

記憶は定かではないけど

確か

ずっと前にこんな奴

見たことある気がする・・・











ソイツの手の中には・・・・

遊子!?

「遊子っっ」

なに?

だからなんなんだよっっ

久々に腹がたった。

だからつっこんだ。

ただ 下に寝そべっていた家の残骸を握り

走った

バケモノに向かって

「あぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

でも

ゴッッ

吹っ飛ばされた。

痛いとかなんかよくわかんなかった。

けど

とりあえず私は弟にキャッチされた。

それだけはわかった。

「おいっっ 凛護!!」

弟は蒼い顔をして私を見下ろしている。

あぁ・・・

頭から血がでてんだっけ?

「痛っっ」

「ちょっっ おまっっ」

私が立ち上がる。

弟はあせる。

少しフラリとした。

「おいっっ

 凛護!!

 平気なのかよっっ」

「平気」

・・・じゃないかもしれない

でも

「アイツ なんとかしなきゃ」

私はバケモノを睨んだ。

そしたら・・・

「っっ!!
 
 あぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

弟も突っ込んだ。

バットを握って

似たもの姉弟?

やだなぁ・・・・

そんなことを思ったら

やっぱり結果も同じで

・・・いや

こりゃ 弟のほうがピンチだな。

「一護ぉぉぉっっ」

がらにもなく叫んじゃったよ・・・・








シュッッ









黒いものが私の横を通り過ぎた。

そしたらバケモノの腕が斬れて・・・

なんだよ

マジで話しについていけねー

私に説明して下さいよ。

なんなんですか?

あの少女は







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