もう一つのオレンジ

□壱壱 守と攻
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「いった・・・」

ぶつかった衝撃で

私たちは一気に外(尸魂界)へすっ飛ばされた

地面に叩きつけられた身体が痛い

周りを見渡すと

みな 無事のようだ

一護なんかはとても芸術的な着地体勢を取っている

織姫がそれに感動する

あぁよかったと 思う

どっ

「−−−ったぁ!!」

いきなり鼻に衝撃が走った

それは夜一の体当たりだった

「馬鹿のもが! 斬魂刀は使うなと言っただろうが!

 当たったのが盾部分だったから良かったものの」

「いいじゃん 無事だったんだし」

「おぬし・・・事の重大さがわかっておらんの・・・」

べーっと私は舌を出す

いいじゃないか

無事だったんだ

しかも私はあんなところで死ぬ気はない

私の能力(ちから)を馬鹿にするな

夜一から視線を逸らし

改めて辺りを見回す

「・・・江戸時代?」

そこにはまるで江戸時代のような街並みが広がっていた

「ここは流魂街じゃ 

 大多数の霊魂がここに住む」

不思議そうに見渡す私に

夜一が説明を始める

「へぇ・・・」

霊が住むところだというから

もっと荒れたところだと思っていた

だからびっくり

「ねぇ・・・じゃあれは?」

そこにはまるで別世界のような空間が広がっていた

この『流魂街』という街より

ずっと綺麗で整った街並み

「あぁ・・・あれは瀞霊廷じゃ

 死神たちが住む」

「おっ じゃあそこに行けばいいんだなっ」

一護が言って駆けだす

「莫迦者っっ!!」

それを夜一が止めるが

一護は聞いてない

私は一護の後ろ姿を見つめる

・・・が

「・・・・っっ!!」

一護の前に立ちはだかる存在に気づく

「・・・一護っ!!」

「・・・え?」

どぉぉぉぉぉん・・・

辺りに砂煙が立ち込める






























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