夢浮橋劇場再演
□【ロミオとジュリエット】
【ロミオとジュリエット】
●ロミオ−九郎
●ジュリエット−望美
●ナレ−ション−景時
〜開幕〜
景時『家が敵同士の望美と九郎。二人は庭のバルコニーで許されぬ愛を語り合っておりました。』
望美「おお、九郎。あなたは何故九郎なの。どうかその名をお捨てになって。」
九郎「名は武士の命だ。すてることなど出来るはずがないだろう。」
望美「ではせめて、真の愛を何かに懸けて誓って下さい。」
九郎「では、あの月に誓おう。」
望美「おお、夜毎、形を変えるあの月になんて。貴方の気持ちも月のように変わってしまうかも…。」
九郎「では太陽でどうだ?」
望美「雲に隠れて見えぬ間に貴方が他の女性に心を移すかも。しかも明日は日食。誓いも陰ってしまうでしょう。」
九郎「…では、雲ならどうだ?」
望美「快晴の空の下には貴方の愛の誓いは無となるのですね…。」
九郎「いい加減にしろ!いったい、何に誓えばいいんだ!!」
望美「やはりその名をお捨てになって…。」
九郎「わからない奴だな!それはできないといってるだろう。」
景時「…盛り上がってるとこ悪いんだけどさ。」
九郎「なんだ!」
望美「なんですか!」
景時「ごめん。アドリブはいいんだけどさ。息もピッタリで…。でもお客さん全員帰っちゃったよ。」
九郎「すまない…。」
望美「ごめんなさい…。」
幕
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