小説

□あなただから
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「ったく、ちょこまかし
やがって。やっと捕まっ
た。」
 
そう言って、土方が軽く
笑みを浮かべたので、山
崎は恐れおののいた。
 
「ふっ、副長っ。本当に
すみませんっ!ごめんな
さい〜っ!!」
 
そんな山崎の必死の謝罪
も聞かず、土方は山崎に
近づいた。
 
「仕事中にミントンなんかやってるてめえの責任だ
ろうが。しっかりやれよ。
お前は真選組にいなくち
ゃいけねえ存在なんだからよ。」
 
「……え?」
 
山崎は自分の耳を疑った。 
副長が、秘かに恋い焦が
れている憧れの副長が、
自分を必要な存在だと言
ってくれたのだから。
 
「副長、それって…。」
「まあ、みんな大切だし
、必要ない奴なんていね
えけどな。」
 
 
…なんだ。
そういうことか。
 
俺はあなたにとって、た
だの数多くいる隊士の一
人なんだ。
 
そんなこと知っていたけど、でもさ…。
 
「おい、山崎。仕事に戻
るぞ。早くしろ。」
 
土方にそう言われ、山崎は我にかえった。
 
そうして、2人は仕事に戻どった。
 
その夜
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