タンペン

□キスひとつ
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さり気なく荷物を持ってあげたりとか、優しい言葉をかけてあげたりとか、それが遊星の良いところなんだけど…


「彼女としては少し複雑…」

「そうか…」


うなずいて、遊星はD・ホイールからこちらに目を向ける


「じゃあ、名無しさんはオレにどうしてほしいんだ?」

「どうって…」


別に遊星に変わってほしいわけじゃないし、というかこれは自分のワガママなわけだし…


「名無しさん」

「ゆっ!」


不意にそえられた手に顔をあげると、いきなり唇を重ねられて驚く


「ゆ、遊星!?」

「こういうことはお前にしかしない」


だから今はこれで我慢してくれ、と抱きしめられた



キスひとつ
(それがひどく)
(うれしい)






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