タンペン

□海と空
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まだ日が沈む前、空が茜色に染まっている時間に海を眺めてる名無しさんを見つけることができた


「名無しさん!」


名前を呼べば驚いたようにこっちを見てにこりと笑う


「クロウ、帰ってたんだ」


おう、と返事をすればおかえりと言われてただいまと返す


「また海眺めてたのかよ?」


隣に腰をおろしながら尋ねれば好きだからね、と言った


「クロウだってダイダロスブリッジの話が好きでしょ?あれと同じだよ」

「ふ〜ん…」


空が茜色から群青に変わりはじめて、帰るか?と言ったらもう少しと、言われてしまった


「あんま遅いとガキたちが心配するぜ?」

「クロウはわたしと2人きりになるより子供たちと一緒のほうがお好きで?」

「別にそう言う訳じゃねぇけど…」


そう言ったらクスクス笑われた


「冗談だよ、わたしは子供たちを大切にしてるクロウが好きなんだから」


それだけ言って名無しさんは帰ろっかと立ち上がった


海と空

(名無しさん)
(ん?)
(オレもお前が好きだ)
(知ってるよ)








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