駄Novel
□*ラビ兄ちゃんと、アレンとユウ*
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味噌汁の良い匂い、規則的な包丁の音、そして…
「兄ちゃーん、朝ご飯できたよ。」
と、言う可愛い弟の声、コレが我が家の朝の風景。
「お早うさ、アレン。」
「はい、おはようラビ兄。」
新婚家庭のようなこの生活も、早4年が経つ。
俺の家は、結構複雑だ。
俺のオヤジ、クロスは、兎に角女癖が悪く、周所で現地妻を作っていたんさ…。
因みに俺の母ちゃんは、俺が小さい時に死んじまったらしいんさ。
まあ、ブックマンと言う爺さんが、オヤジの爺さんで、15になるまでそのじじいと2人で暮らしていたんだけど、ある冬の事…。
友人に預けていたらしい3っ下の弟が、やって来た。
オヤジの友人、マナさんは、急な交通事故にあい、即死だったらしい。
その事故に巻き込まれて、弟は、左頬に、裂傷が出来た上に、
左腕は赤黒く変色して、しまいには、栗色だった髪も、事故のショックで、白髪化してしまったらしい。
第一印象は、大人しくて人なつこい子だったが、次第に根性があり、腹黒く負けん気の強い子だと分かっていった。
「兄ちゃん、もう食べないの?」
と、10人前はあろうかというご飯を平らげた弟に、苦笑いしつつ
「アレンの食欲は異常だと思うさ」
と、言うとアレンは、
「…そう?みんなが少ないだけじゃないの?」
とか、言ってらっしゃる^^;
「明後日の日曜さ、どっか行かね?」
「百屋デパートの、蜜花屋のデザートバイキング行きたいですVv」
「いいさね!あそこの兎餅美味いし。」
「みたらしもですよVv」
「はは、アレン、ほんっとみたらし好きだよなぁ。」
とか、盛り上がってると、いきなり電話のベルが鳴った。
「はい、マリアンです、どちら様で…あ、父さん?」
「ラビ兄、父さんからです。」
実に4年ぶりの電話だった。
「え、日曜?急に困るさ、えっ、新しい兄弟!?うそん!」
「ラビ兄♪兄弟増えるんですか?僕弟か、妹欲しいんですよねVv」
と、嬉しそうなアレンを他所に、可愛い弟との、ラブラブデートを阻止された俺は、落胆していた。