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□僕の愛少女。
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朝の食堂…
真っ白な団服に身を包んだ青年、コムイ・リーが一人の子供を連れてやって来た。
「みんな、新しい仲間が増えたよ、ほら、自己紹介して。」
「…神田ユウ、16才…エクソシストだ。」
ぶっきらぼうに呟く神田は、16才なのに120位と小ちゃくて…幼い子供に見えた。
よくよく考えて見れば、日本は常にAKUMAと隣り合わせの生活、栄養不良だったのだろう
(チビのクセにスカしやがって…)
(無愛想なガキ。)
(小さいけど綺麗な子だわぁ)
などと言うひそひそ話しをする団員達をオール無視で、神田が一人の青年の前に立った。
「てめぇが、アレン・ウォーカーか?」
「…そうですけど。」
「…なぁコムイ、俺…こんなモヤシみてぇのの所に見習いで入んのかよ!」
…僕は…耳を疑った。
こんな可愛い少年の口からこんなスラングが飛び出すなんて…と。
ー何だと…!仮にも元帥の僕に向かって!!ー
「…コムイさん、勝手に僕の心の声作んないで下さいよ、それに僕はモヤシじゃありません!て言うか、そー言う君は豆っチビの梅ミンツじゃないですか!ちーび!!」
「なんだとー!てめぇ何て、ひょろっひょろの長モヤシじゃねーかっ!!!」
キーキーと僕にたこ殴りして来るちびっ子の頭を手のひらで抑えた。
当然、当たらない。
ブンブンと空振りする。
「…ぶぇ…。」
ポロポロ…。
ギョッ!!
「ちょっと泣くなよぉ、お兄ちゃんがわるかったからぁ…。」
この子本当に16才か?
正直、こんな子供っぽい子供は面倒くさい…。
でも子供の涙はもっと苦手なんだよな…。
と思いながら、目線に合わせてしゃがみ込んだ。
キンッ★
「ー!!★◎*〜!!!」
「べーだ!」
とててて…と可愛らしい足音を立てて走り去る神田少年…。
僕は彼の小さなあんよに金玉を思いっきり蹴られて声にならない叫び声をあげたのだった。
「ひー!何てガキだ…。」
可愛らしい外見に見合わない気の強さ。
将来が心配な悪ガキっぷりだった。
「子供相手に喧嘩しないでよぉ…」
おちゃらけて笑うコムイさんを、キッと睨み付けて
のしのしと食堂を後にしたのだった。
第一印象は…
正直言って、お互い最悪だった。