novel

□好きなんだよ
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「よぉ、バーダック。」
「…また来たのか」

オレが部屋に入ると、バーダックは嫌そうな顔をする。

「…まあまあ。そんな顔すんなよ」

オレの言葉も無視し、バーダックは酒を飲んでいた。

「あらあら…昼からそんなに飲んでたら、潰れちゃうんじゃねーの?」
「うるせぇ…俺が酒に強いことぐらい、お前も知ってるだろ?」
「フッ…まあな。」

特にフリーザから命令が無い日、オレはバーダックの部屋に通うことが日課になっていた。
理由はもちろん、あいつが好きだからだ。
荒い言動、好戦的な性格、頬の傷… あいつの全てに、オレは心を奪われた。
初めはあいつも拒んでいるのか、照れ隠しなのか、否定する言葉ばかり発していたが、今ではそれも少なくなってきていた。
と、いうことは、オレを受け入れ始めてるってことだ。

「なあ、オレと勝負しねぇ?酒飲むよりは楽しいと思うぜ?」

オレはいつものように組み手に誘った。普段ならかったるそうにしながらも付き合ってくれたが、今日は違った。

「悪い。今日は無理だ。」
「あ?何でだよ。」
「…今から行く所があるんだ。」

どこに行くのか気になったが、オレはあえて聞かないことにした。

「あ…そ。じゃー行ってくれば?」
「ああ。 じゃあな。」

バーダックは素っ気なく答え、飲んでいた酒の瓶を持ち、出て行ってしまった。
一人部屋に取り残されたオレ。
ふとテーブルを見ると、バーダックのスカウターが置いてあった。
チャーンス♪と思ったオレは、バーダックの後をつけることにした。
スカウターを装備してたら、後つけてることがバレちまうからな。

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