novel
□first kiss
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「なあ、ベジータ?」
「…ん?」
唐突に名前を呼ばれ、ワンテンポ遅れて返事をするベジータ。
「おめぇ、ファーストキスは誰としたんだ?」
「…は?」
いきなり何を言い出すかと思えば…
ファーストキスだとっ?
驚くベジータをよそに、悟空は話し続ける。
「やっぱりブルマかあ?それともサイヤ人の女の子とか…」
「……ない。」
「え?」
「オレはキスなどしたことがないと言っているのだ。」
そう、ベジータはキスをしたことが無かったのだ。
本人が言うには、ブルマとは結婚もしてないし、する気になれないという。
幼少の頃は、周りに女がほとんどいなかったため、そのような事はしていないらしい。
「へえ〜、意外だったな…絶対ベジータはキスしてると思ったんだけどなぁ…」
「そういうお前はどうなんだ。」
「っえ?オ、オラか?」
焦る悟空をじっと見つめるベジータ。
こいつはもう、しているよな…
そんな事を、考えていた。
「えっと、その、実は、オラも…まだなんだ。」
それを聞いて、ベジータは、ほっ、と安堵の表情を浮かべた。
そうか、よかった…
「なんだあ?安心したか?」
自分の核心をつかれたベジータは頬を染めながら目を逸らした。
「べっ、別にそういうわけでは…」
「オラは安心したけどな。」
「なっ…」