novel
□天使の翼
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カカロット…あんな死にかたしやがって…
オレはもう、戦わん。
天使の翼
セルゲームから一ヵ月後。
地球は悟飯の手によって守られ、何事も無かったの用に時は流れていた。
…一人の男を除いて。
修行をしなくては。体がなまってしまう。
そうは思うのだが、体が動かない。
ああ、そうか。カカロットはこの世にはいない。戦う意味など、もうないのだ。
そんな気持ちが邪魔をする。
ベジータの時間は、セルゲームが終わった時から、止まっているかのようだった。
あいつがいないこの世なんて…
その時、ベジータは、初めて自分の気持ちに気がついた。
悟空を倒すためだけに生きているようだった、あの時。
今も同じだと、そう思っていたが。
違う。
似ているようだが、少し違った。
オレはカカロットがいないと生きられなかったんだ。
オレには、カカロットが必要だったんだ。