小説
□interdipendenza…
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「なに泣いてんだよ、宿主。」
声が、した。自分と同じ声。
顔をあげる。目の前に、自分と同じ顔があった。
思い切り抱き付く。離さない様に。離れない様に。
「バクラ、バクラ、バクラ………ッ!」
驚きを隠せない様子だったバクラだが、獏良を受け止めて抱き返した。
何分そうしていただろうか。獏良が、バクラの肩口に顔を埋めたまま話し出した。
「夢を、見たんだ。」
「夢ぇ?」
「バクラが、僕をおいて、消えちゃうんだ…。」
「…………。」
「それで、起きたらバクラ、居なく、てっ…!」
獏良の頬をまた涙が伝う。
バクラは背中に回した腕の力を強めた。
そして、話し出す。
「大丈夫だ、俺様は何処にも行かねぇ。」
「お前は俺の永遠の宿主サマだ。」
「そうだろ?」
「………うん。」
この会話に意味が無いのだとしても。
今この瞬間が過ちだとしても。
目の前のひとが悪だとしても。
構わない。
だってお前は僕だから。
END
ねくすと:謝罪会見