すどう’sノート

□善か悪か
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後ろから敵が追ってくる。
綱吉は後ろを振り向き胸のポケットから銃を取り出し、とっさに引き金をひいた。

スパンッッ
「よくやった。殺らなければお前がやられてたぞ。」
リボーンは言った。
「何をボーッとしてる。行くぞぞ。」
「・・・あぁ。」
綱吉は言った。

いつまでたっても人を殺す感覚には慣れない。
あの後味の悪さ・・・。並盛にいたときは、マフィアになるなんて思ってなかった。ましてや人を殺すなんて。絶対的な悪だと思ってた。今思うと、あのころの俺たちはまだ善か悪かの区別もついてないガキだったんだ。でも月日が過ぎていくうちに、善か悪かなどの区別など俺たちにとっては意味もない戯言なんだって気付いた。俺たちは人を殺す。その行為は悪なんだろう。でも俺たちが住むこの世界では、それは善だ。善でなければやっていけない。
俺たちは殺らなければ殺られる。ここはそんな世界だ。仲間は自分自身で、敵も自分自身。

善と悪と。それは自分自身の価値観でしかない。

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