カイレン
□それって特別ってことだよね?
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ずっと抱えて居るわけにもいかず、カイトは抱えながらベッドに腰掛けた。
レンはカイトに跨がる状態で、恥ずかしいのか耳が赤い。
「レンくん。」
呼ぶとそっと顔を上げた。なんとも言えない、眉を下げた情けなく顔をしていた。
それが可愛くて、そっと触れるだけのキスを送った。
「ん!!!!」
「……そろそろ行こうか?」
何事もなかったかの様にニコニコ笑うカイト。
レンはその笑みにただ頷くことしかできなかった。
そっとレンを抱えながら立ち上がり、そっと降ろす。そして、歩き出すと、レンはそっとカイトの手に握った。
リビングに行くと、マスターとリンはお昼の準備をしていた。
「あ、レンだー。遅いよぉ!!」
「何やってたんだ?」
「……寝てた。」
その発言にマスターは「へぇ〜…」とカイトをチラチラと見た。
カイトは「違いますよ!!」と叫んだ。
「くしゅんッ」
レンがくしゃみをした。
「レン、大丈夫?」
リンがティッシュを寄越しながら問いかける。
「やっぱり寒いよ……」
「レンくんは寒がりやさんだね。」
そう言いい、自分のマフラーをレンの首に巻く。
大分長い、と言うより長すぎて引きずっていた。
「あ!!俺に貸してくれなかったのに!!」
レンはそれを聞き、恥ずかしくなってマフラーに顔を埋めた。
END
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