小説

□悋気と言う名の愛
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「成程。それは嫉妬と言うものでは無いだろうか」

「しっ…と?」

「ああ、嫉妬だ。私が他の女性と話していたり一緒にいたりすると胸が苦しくなるのだろう?」

うん、と称して頷くティナを見ながら顔が緩くなるエドガーに彼女は不審感が過る。

私が、こんなに苦しんでいる状態は笑っちゃうぐらい変な事なのかしら。

心配になり怖ず怖ずと聞いてみた。


「エドガー、何故そんなに嬉しそうな顔をしているの?」

「ああ…すまない。別に君が苦しんでいる事を笑っている訳じゃない。嬉しい訳でも。………いや、これは嬉しいんだ」

「何故?…なの」

「嫉妬をしてくれていると言う事は私を愛してくれていると言う意味にも取れるからね」

「そうなの?…まだ私には嫉妬と感情がどういうものなのか判らない」

「少しずつ判っていけばいいさ」

「でも…、エドガーが女性と話す度にこんなにも苦しい思いをしなければいけないと考えると…とても不安」

戦闘で受ける傷とは違う痛さにたじろいでしまう。回復魔法も効かないし、自分の胸なのにコントロールも出来ない。

彼に女性、そしてセリスと関わる事を止めてくれれば、治るのだろうけれど、こんな自分本意な思いの為だけに他の人達にまで迷惑を掛けられない。

それに、セリスは大切な仲間なのだからこれからも深く関わっていくのは自然な形。


胸に生息する嫉妬という存在に四苦八苦考えているとエドガーから提案の声が掛かった。


「解決策はある」

「本当?どうすれば、この嫉妬と言うものが消えるの?」

「こうするんだよ、ティナ」



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