小説
□嫉妬心
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「俺も。じゃあなティナ」
「ええ、またね」
マッシュはティナに笑顔を向け部屋を出ていった。
ティナも可愛らしい笑顔でマッシュに手を振る。そしてくるりとエドガーの方に振り向き嬉しそうに笑う。
「エドガー、海連れて行ってくれるんでしょ?楽しみにしてたのよ」
マッシュに向けていたあの表情を今度は私にも見せる。
嬉しい。
胸の痛みが落ち着きを取り戻した。
次第に気持ちは穏やかになった。
「ああ、私もだよ」
彼女は私を想ってくれているのだろうか。
マッシュじゃなく。
私だけを想ってくれて…。
私だけを想って欲しい。
誰からともなく手を繋ぎ約束していた場所に2人は歩いた。
胸がズキズキ痛んだあれは。
私はマッシュに嫉妬していたのか。
ティナが好きだからそれは当然の事だろう。
彼女は私の事をどう想っているのだろうか。
END