Nitro+CHiRAL
□Frenzy and appetite
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焼いたことによって、蓉司の血は止まったが腕の傷が焼けただれ黒くブツブツとしてしまった
「うっ…あ……、…、」
蓉司は切られた腕を庇うように反対側の手で身を抱き寄せた
「ま、…と……も、やめっ………」
蓉司が怯えるように俺を見た
「よーじ、その目ってすっげえ虐めたくなるなぁ……止めるわけ無ねぇだろ?
大丈夫だよ。後三本だし」
スルリと蓉司の左足を撫でた
びくりと身を強ばらせる
「い……ゃっ!嫌…だっ!……は…離せっ!」
蓉司は尚ももがき俺から逃げようとした
まだそんなに体力があったのかと感心した
「よーじ……諦めろよ……誰も助けになんて来ねぇし………俺もよーじが大人しく従ってくれば何もしないって」
俺はにっこりとよーじに笑いかけた
けど、よーじは
「い、嫌…だ………助…け……助…けて……城…、…沼……」
“城沼”その言葉を聞いた俺の思考は一気に弾け飛んだ
城沼
城沼哲雄
アイツが
よーじはアイツが
俺よりいいのか?
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