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□川島 七海
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「相田」
「はい」
「江角」
「はい」
少ないSHRの時間で出席確認をしている
「川島、…かわしまー」
読んでも返事が返ってこないことを怪訝に思い、教室の窓側にある川島七海の席を見る
「また遅刻か…かわしま、かわしま…っと」
名簿から川島の名を探し、遅刻回数を記入した
「今週入って三回目の遅刻だな…居残り掃除をさせるか」
誰に言うでもなくぽつりと紡がれた言葉を聞いて本宮孝助は楽しそうに笑う
もう少しでSHRも終わろうとしていたその時
がらがらっ
教室のドアが外から開かれた
「はよーっざいまぁす」
「はぁ…やっと来たか」
気だるそうに挨拶をしたのは今週入って三回目の遅刻をした川島七海だ
「今日の遅刻、何回目だかわかってるよな」
席に向かいながら回数を思い出す
「……二回目?」
「三回目だ、放課後掃除してけー」
「えー」
「えーじゃないぞ、えーじゃ…おっといかんいかん、一限目に遅れる」
そういうと教師は荷物を持って教室を後にした
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