短め文

□君に、恋
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ナルトとボクが上司と部下として出会ってから、まだ数ヶ月ほどしか経っていない。



初めは九尾の器にしてはあまりにも明るく、うるさく、真っ直ぐな性格をしているのに驚いたが。



最近ではその性格が素直で可愛く思えてきて。



四代目とは似ていないと感じた容姿も、クルクルとよく変わる表情や見上げてくる大きな瞳が魅力的に映って。



はっきり言って、もうそろそろヤバイという自覚は自分でもある。



でもね、そうなってきた原因はナルトにもあると、ボクは思うんだよね―





「なぁヤマト隊長。カカシ先生ってこの修行にいる意味あんの?」



滝を切る修行中、ナルトが寝転んで読書をしているカカシを横目にヤマトに話し掛ける。



「…これはカカシ先輩が考えた修行方法なんだから、居てくれないとね」

「えーでもずっとあぁしてるだけじゃん。多分今は寝てるってばよ!」



それは一理あるが。



「それでも、君が暴走したときとか、行き詰まったときに居てくれると心強いだろ?」

「うーそれもそうだけど…でもヤマト隊長が居れば、オレ大丈夫な気がするってばよ?」



これだ。



一見、上司と部下ならば何てことのない会話。



しかしナルトは最近、こう…無条件に自分を信用しているというか。

あの意地っ張りのナルトが。

ボクの言うことに間違いがないかのように、すんなりと言うことを聞くのである。



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