中編

□白雨の空物語 第二章
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明るい夏の空に月が昇って、沈んだ。


対照的に昇った太陽の光を、総悟は目を細めながら睨んだ。


その視界は、二つの影が見える。


嫌いな影。





+白雨の空物語 第二章+





「あ、大串君」


「……万事屋」


朝一の見回りの途中。


今朝も異常ない、と判断を下し屯所に戻ろうとした矢先だった。


「朝っぱらから大変だねェ、真選組は」


万事屋、坂田銀時と出くわしたのは。


「そォでもねェ。これは俺の生きがいだからな」


「大串君が言うと、なんつーか……キモイんですけどォ」


「んな」


銀髪の頭を掻きながら言う銀時を、煙草を銜えながら睨みつける。


その敵視された視線を感じながらも別に気にすることなく、


銀時は話を逸らした。


「そういや、あの子は?あのサドの子」


「総悟か?さっきまで一緒に行動してたんだけどなァ、見失った」


「副長さんが部下の行動を把握しないでどーすんだ」


「関係ねェよ」


いなくなったあいつが悪い。


そう土方は続け、ポケットに手を入れた。


「ちっ、煙草切らしたか…」


「あいかわらず、ニコチン依存症ですかァ、コノヤロー。


止めとけ大串君、ニコチンは今じゃ世界の敵。そして――」




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