novel
□桜色ノ君
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「・・・大串君アルカ?」
土方は、違うと言おうとしたけどやめた・・・
「あぁ・・・・。」
神楽が今にも消えてしまいそうなほど・・・弱く見えたから。
「まぁ、あがんな。」
そして私は宅所へ入っていった。
「トンッ・・・」
「どうぞ。」
部屋へ案内するとお茶を出した。
「アリガトアル。」
そして土方は、突然総悟の事を話し出した。
「総悟はな、病気だったんだ・・・。」
暗い趣で話し出した。
「えっ・・・?」
神楽は総悟が病気だと知らなかったため、驚きを隠せない。
「結核って言うやつでな・・・」
「・・・・んでっ・・・・!」
神楽は何か言おうとした。
「え・・・?」
うまく聞き取れず、聞き返した。
「なんでっ!!?なんでもっと早く言ってくれなかったアルカ?」
と、いった瞬間溜めていた涙をいっきに出した。
「チャイナ娘・・・俺はあんたに伝えようとしたんだ。でも、」
「でも・・・・?」
今度は神楽が聞き返した。
「総悟に止められたんだ。」
「総・・・悟に・・・?」
驚いた。
「そう。総悟はチャイナを悲しませたくなかったから伝えなかったんだ。」