ドルチェ
□dolce
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私がボンゴレファミリーのためにできること、はじめは手探りだったけど最近はやれることも見つかったので手伝うようにしている。
ボンゴレの人達は確かに変わっているひとも多いけど、皆優しいし、楽しい。
お父様が私に医療を学ばせていたのも、仕事柄物騒なことに巻き込まれやすいから、いざというときに役立てることができる、ということらしい。
今日はリボーンさんに頼まれた書類を片付けている。
「がんばってるね」
急に背後から声を掛けられたので慌てて振り返るとニコニコした綱吉さんだった。
『つ、綱吉さんですか。…誰かと思いました』
「別に普通に入って来たんだけど、ノエル集中してたから気づかなかったんじゃないかな」
『そうなんですか?』
思った以上に集中していたらしい。
自覚するとなんだか一気に気が抜けて目の辺りが痛くなる。
「仕事、どんな感じ?」
『結構慣れてきたと思います。今もちょうど一段落ついたところなので、…ちょっと休もうかな』
「あ、じゃあちょうどよかった」
『何がですか?』
綱吉さんは素早く私の元へ近づくと右手をぐいっと引っ張られ、椅子から立たされる。
「息抜き、付き合って」
ニッコリ笑ってそう言ったツナさんは私の手をぐんぐん引っ張っていく。
どこに行くのかはわからないけど、綱吉さんなら任せても大丈夫だろう。
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