変人カノジョ

□6.弱味を握れ
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ほんっとうに不覚、まさに一生の不覚だ。
セイラは廊下を駆けながら心の中で悪態をつく。

(綱吉のドS大魔王に弱味を握られる、だなんて…過去の自分を殴り飛ばしたい)

―――お前は詰めが甘い。直さなければいつか死ぬかもしれないな。

いつかあの人に言われた言葉がセイラの頭を過ぎった。
頭を振ってそれを追いやったセイラは自室に飛び込む。
それからつい先日つくったばかりの試作品を手に部屋を後にする。
絶対逃げ切ってみせる、と固く誓いながら。






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