変人カノジョ
□15.着せ替え人形
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マーモンが当初の予定通りいなくなった翌日、セイラはマーモンンン、マーモンンンと呻きながらソファをゴロゴロしていた。
その場にいた幹部は皆が心配そうにセイラを見詰めている。
「ねぇセイラ」
『どしたのルッス』
「そうやってても気分は晴れないでしょ?気分転換にあたしに付き合わない?」
『ルッスに?』
「ええ」
サングラス越しに見つめ合った後、セイラはこくりと頷いた。
『行く』
* * *
『わけがわからないよ…』
そのままルッスーリアに連れ出されたセイラは、とある店に連れて来られていた。
ルッスーリアが気に入っているというその店は、ふりふりふわふわした洋服が売っている、いわゆるロリータファッションの店だ。
そこでセイラはルッスーリアによってあれこれ洋服を着せられていたのだった。
なぜこんなことになったのだろう。わけがわからない。セイラはそう思いながらもなすがままだった。
というより、ルッスーリアの勢いに気圧されている。
「まああああ!似合うわぁ!やっぱり私の目に狂いはないわねっ!!」
『…そうですか』
「次はこの赤いリボンのを着てちょうだい!」
カメラマンまで用意してのこの所業にさすがのセイラもどうしていいかわかっていない。