白色ポピー
□はじめまして
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「いい?絶対一人にならないでね
俺らの中の誰かと一緒にいるようにして
それと、知らないひとについていかないでよ?」
『わかってるよ』
もう何度目かわからないその言葉を繰り返すツナに私は安心させるようにと微笑みかけた
「君は心配し過ぎだよ
大体紗那だって子供じゃないんだから自分で判断して危ないことは避けて行動できるでしょ」
「何を言っているんですかあなたは
紗那にもし万一のことがあったらどうするつもりですか」
「万一なんてないよ、僕がいるんだから
あんまりうるさいと咬み殺すよ」
「はっ、できるものならやってみればいい」
『ふたりとも!落ち着いて!』
今にも喧嘩をはじめそうな骸と恭弥の間にわって入る
『もう、すぐ喧嘩して!
だめだよ?』
「…紗那が言うから特別に許してあげるよ」
「それはこちらの台詞です」
まだ二人は睨み合っているけど、一応場はおさまったようでツナは溜め息をついていた
「じゃあ、行こっか」
ツナが差し出した手を軽く握り返して歩み出す
今日は、例のパーティーの催される日だった
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