白色ポピー
□本当は
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カーテンの隙間からうっすらと光が差し込み、微かに鳥の囀りが耳に入ってくる
ゆっくりと覚醒した私は数回瞬きをしてから身を起こした
一つ伸びをしてからカーテンを開き、私は部屋を後にした
広間の扉を開けると、ソファに骸とクロームが座っていた
クロームはこの屋敷にいたり、日本にいたりばらばらだけど、今回はしばらくこちらに滞在するらしい
犬や千種も一緒に来ればよかったのにな
あの二人元気かな
なんて考えながら、私は骸とクロームにおはようと挨拶をする
「おはよう紗那」
「おはようございます」
ふたりとも和やかな笑顔で返してくれた
『突然だけど、早起きな二人に質問でーす
今日の朝御飯は何がいい?』
骸はクロームに決めるように促した
「フレンチトースト…前作ってくれたのが美味しかったから」
『了解!ちょっと待っててね』
私は他にはサラダとスープでも用意しようかな、と考えながらキッチンに向かった
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