白色ポピー
□崩れていく
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『…ボンゴレ……?』
声が震えてるのが自分でもわかる。
「そうだ」
『嘘…ありえない!そんなわけないっ!ツナが…ツナたちが…?何かの間違いだよ。だって私を、助けてくれた!!』
「助けた…そうだな。それは事実だ。だけどよく考えろ。他意なんかなくて、ただの善意で身元もわからない女を助けるか?…お前に奴らがどう見えてるかはわからないが…マフィアたぞ?」
『…そ、だけど…』
「お前を監視下に置いていただけとは考えないのか?」
『だって…だったらそんなことしなくても私を殺せばいいだけでしょう?』
「奴らはお前をあの場にいた他の子供たちと同じだと思っていて、観察していたんじゃないか?強化された身体は、良い研究材料だろう?フェルナンド様だって、そうだった…俺達を研究材料にしてた」
本当に?
ツナたちが私たちの仇…?
ずっと騙してたの?
「…信じられないなら証拠を見せてやる」
『証拠…?』
「ああ。沢田綱吉の執務室の引き出し…鍵がついているのがあるだろう?」
『うん』
「あの中。そこに入ってる」
『鍵は?』
「わからない。きっと沢田綱吉が持ってる。…落ち着いたら見てみろ」
言い置いて彼は窓から出て行った。
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